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INTERVIEWインタビュー
Draper Nexus Ventures Managing Director Hironobu Maeda

日米のマーケット事情を知るキャピタリストが教える

メガベンチャーとイノベーションがアメリカで生まれ続ける理由

Draper Nexus Ventures Managing Director Hironobu Maeda

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Skype、Hotmail、Tesla Motors、Twitter、SpaceX…。数々のメガベンチャーに投資し、成長を支援してきたのが大手VCのDFJグループだ。2011年、同グループはアジア地域の戦略的VCとしてDraper Nexus Venturesを設立。日米両国を拠点にして、ソフトウェアやクリーンテック関連事業を展開するベンチャーに投資している。ManagingDirectorを務める前田氏に、VCの役割や投資トレンドなどについて聞いた。

※下記はTech通信Vol2(2015年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

Draper Universityで若手起業家を育成

―まずDraper Nexus Venturesの概要から聞かせてください。

 私たちの特徴は世界的VCであるDFJのグループとして、日米両国に拠点をおいている点です。投資企業と固い絆を結ぶため、地域ごとに個別のVCをつくってサポートしています。
 また、同グループにてシリコンバレーに「Draper University」を設立し、若手起業家を育成するプログラムを提供しています。ここでは経験豊富なキャピタリストはもちろん、優秀な起業家からスタートアップを成功させる方法を学ぶことができます。

―ベンチャーへの投資だけではなく、起業家を育てる段階から携わっているわけですね。そもそも、なぜVCという存在が必要なのでしょうか。

 ベンチャーが短期間で急成長を果たすためです。もし「じっくり20年間かけて会社を育てたい」というのであれば、私たちは不要でしょう。しかし、「5 年間で業界トップになって、世界市場をおさえたい」というのなら、VCを活用すべき。資金だけではなく、人材や知見といった重要な経営リソースを得られるからです。
 VCの存在意義を別の観点で表現するなら、イノベーションが生まれる確率を高められることです。たとえばTesla Motorsは、電気自動車の市場ができあがる前にEV開発に着手。かつ「富裕層向け電動スポーツカー」という存在するかどうかわからない市場に挑戦しました。大手自動車メーカーにとっては「技術」と「市場」の両リスクをとる戦略は難しいので、私たちVCがリスクをとって投資を行い、イノベーション実現を支援したわけです。

米VCの投資総額は年間約3兆円

―VCの基本的な仕組みを教えてください。

 ベンチャーを支援する一方、VCには機関投資家のお金を運用する役割があります。機関投資家とは、年金基金、保険会社、学校基金など。彼らの資産をベースとしてファンドが設立され、10年前後の期間で運用します。つまり、有望なベンチャーを探し、投資を行い、成長を支援する。その結果、IPOやM&Aにいたれば、株式の売却益を得られます。そして、ファンドから機関投資家に投資リターンが戻ってくるわけです。

―どれくらいの確率で投資が成功するのですか。

 売上と利益があがって成長する会社は6割くらいですね。イグジット(資金回収)する会社は約2〜4割です。ここ数年、IPOの件数も M&Aの平均買収金額も増え続けているので、市場環境としては良好な状況です。
 またVC全体の規模としては、アメリカ市場全体で年間約3兆円を投資しています。年間200ほどのファンドが立ち上がり、投資件数は約4,000件にのぼります。

日本にはベンチャーを育てるエコシステムが整っていない

―日本のVCとの違いはどこにありますか。

 じつは90年代前半まで、日米VCの投資額は著しく開いていなかったのです。90年代前半は1~4倍程度の差。しかし、ITバブルの隆盛と崩壊を経て、急激に差が拡大します。たとえば2012年、日本の投資総額が約1,000億円なのに対して、アメリカは約3兆円。つまり、差は約30倍となりました。この状況を打破するには、日本のVCが積極的に投資するしかありません。
 とはいえ、しっかりお金を循環させる仕組みがなければ、多額の投資は難しいでしょう。つまり、日本の大企業がベンチャーをどんどん買収したり、「優秀な若者ほど起業する」という流れをつくったりしなければいけない。こういったエコシステムは一朝一夕に変わるものではありませんが、私たちはチャレンジを続けるつもりです。

―投資先企業の地域としては、やはりシリコンバレーが多いのでしょうか。

 はい。アメリカでは投資先の約65%をカリフォルニア州が占めています。その次がマサチューセッツ州とニューヨーク州で、合計25%ほどの割合です。
 西海岸には、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、ロサンゼルス校(UCLA)などがあり、優秀な人材が豊かなアイデアを生み出しています。もちろん東海岸にも、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ニューヨーク大学などがありますが、VCを含むエコシステムが西海岸ほどではありません。
 一方、シリコンバレーには世界中から人材とお金が流れこみ、好循環が生まれています。それでも最近は、エンジニアの数が足りないくらいです。 投資先企業の事業分野は、ソフトウェア系が最多。そのほかにはバイオテクノロジーの分野が増えています。

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