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INTERVIEWインタビュー
株式会社シマノ 常務取締役 Takashi Toyoshima / 兆株式会社 代表取締役 Tamotsu Kondou

夢物語を聞く→ただちに実現策を思案 プロジェクト終了→ただちに反省大会 それが“新技術を創造するエンジニア脳”

株式会社シマノ 常務取締役 Takashi Toyoshima / 兆株式会社 代表取締役 Tamotsu Kondou

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エグゼクティブクラスの人材をスカウトする現役ヘッドハンターの近藤氏が、エンジニアのキャリアを分析するシリーズ。第1回は、サイクリング愛好者であれば知らぬ者はいないメーカー、シマノで電子技術を取り込んだ「自転車の新しいカタチ」開発の陣頭に立つ、同社常務取締役の豊嶋氏に登場してもらった。

※下記はTech通信Vol6(2017年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―いま、ミラーレスのデジタルカメラで※国内市場トップのオリンパス。かつて同社のデジタルカメラ部門を牽引し、いまの地位へと引き上げた立役者が豊嶋氏だ。そこから、自転車部品や釣り具のメーカーであるシマノへ転職したのはなぜなのか。

 光栄にもヘッドハンターの近藤さんから声がかかったんですが、じつは最初はお断りしたんです。転職自体は考えていて、「50歳になった。リタイアまでのあと10年の時間をかけて、モノづくりの入り口から出口まで、誰にもしばられずにやり切る仕事をしたい」と。オリンパスではモノづくりの最前線から離れかけていましたから。ただ、「その夢を実現する場所は、自転車屋さんじゃないだろう」と思ったわけです。

 でも、近藤さんから「転職するしないにかかわらず、シマノの社長はユニークな人だから会ってみて」といわれて、社長と2時間ぐらい話をしたんです。その場で社長から「自転車にいままでなかった付加価値をつけたい。電子部品を使ってなにができるか考えてほしい」と。「でも社長、自転車って電源がないですよね。どうやってマイコンを動かすんですか」と聞くと、「それを考えてくれ」。

 その瞬間から、私の頭のなかで「どうやったら実現できるか」という思案がはじまった。そして、それを考えるのがおもしろくて仕方なかった。これは「10年かける価値がある仕事だ」と思い、気がついたら大阪に単身赴任で来ていました。

 私は「誰もできなくてそこで止まっている」ことに興味があります。いまは若手エンジニアの採用にも携わっていますが、職務経歴書はほとんどチェックしません。「いままでなにをしてきたか」よりも「これからなにをしたいのか」のほうが重要だからです。「迷わず新しいことをやってみたい」という人がいい。

※ 株式会社BCN「BCN AWARD 2017」による。オリンパスの同製品のシェアトップ賞は2年連続5回目

―AIやIoTなどの「最先端技術に挑戦したい」という若手エンジニアは多い。では、そういう人材を高く評価するのだろうか。

 いいえ。面接の際、「僕はAIをやりたいんです」といわれたら、私はこう聞くでしょう。「あなたにとってのAIとはなんですか?」。それに明確に答えられないなら採用しないでしょうね。

 たとえば私たちのチームでは、登り坂にさしかかるなど、乗り手が変速操作をしようとするのを内蔵センサーが感じとり、ストレスを感じずにスムーズに変速できるようなシステムを考えています。でも、同じ坂道を同じギアで走っても、体調によっては「今日はいつもよりペダルを踏むのがきついな」ということもあります。

 そんなとき、「この風の強さでこの坂道で、ペダルを踏み込む力がこれだったら、もう少し早めに変速する」とか、コンピュータが判断して動くようにできないか。これが「私にとってのAI」なんです。

 「AIをやりたい」のではなく、「ユーザーのためになることで、まだ実現できていない、こういうことをしたい」という想いが先にある。それを実現するための技術が、世間でAIと呼ばれるものだった、ということなんです。

―30歳のとき、「自分の技術力のレベルはどれぐらいなのかを知ってみたかったから」、新卒入社した製薬会社からオリンパスに転職した豊嶋氏。若手エンジニアはどうキャリアアップしていけばいいのか、アドバイスしてもらった。

 転職活動をして、外部からの評価を知るのもひとつの方法ですが、自分のアウトプットを自分自身で評価できるようになってほしいね。たとえば開発プロジェクトが終わった後、チームメンバーを飲みに連れていくとき。みんなで達成を喜びあうんですが、「ところでな、あそこはもっとよくできたよな」とメンバーの仕事の課題を指摘してみます。それに対して、「そうなんですよ、あそこは悔しいんですよ」と、自覚があるならOK。プロジェクトが終わると同時に「もっとああしたらよかった」と、頭のなかで反省大会がはじまるようでなくてはダメです。

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兆株式会社 代表取締役 Tamotsu Kondouプロフィール

大手都市銀行でキャリアをスタートし、2000年に経営層に特化したヘッドハンターに転身。日本におけるエグゼクティブサーチの黎明期から現在までに、上場企業経営者案件を20件弱、役員クラスでは100件以上の紹介実績をもつ、日本を代表するトップヘッドハンターのひとりである。名古屋工業大学大学院生産システム工学修士。

株式会社シマノ 常務取締役 Takashi Toyoshimaプロフィール

1956年香川県生まれ。1980年に早稲田大学理工学部卒業後、製薬会社に入社、医療機器部門に配属される。1986年にオリンパス光学工業株式会社に入社。光ディスクの開発部門などを経て、2001年に同社の映像システムカンパニー 映像開発部長 兼 映像購買部長に就任。デジタルカメラ部門を牽引する。その後、中国でのデジタルカメラ工場立ち上げ責任者などを歴任。2007年に株式会社シマノにバイシクルコンポーネンツ事業部技術顧問として入社。自転車とソフトウェア技術の融合を推進する。2016年に同社の常務取締役技術担当に就任。

企業情報

設立 1940年1月(創業:1921年2月)
資本金 356億円
売上高 3,229億9,800万円(2016年12月期:連結)
従業員数 単体1,258名・連結1万1,908名(2016年12月31日現在)
URL http://www.shimano.com/

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