活躍しているエンジニアの職場を取材!エンジニアのキャリアアップ情報サイト
  • Facebook
  • Twitter
  • google+
  • RSS
活躍しているエンジニアの職場を取材!
エンジニアのキャリアアップ情報サイト
INTERVIEWインタビュー
Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志<br />兆株式会社 代表取締役 近藤 保

アートとサイエンスを融合し革新的な❝体験❞を生み出せ

Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志
兆株式会社 代表取締役 近藤 保

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

トップクラスのエンジニアの条件はなにか。エンジニアのキャリアに精通する兆(きざし)代表の近藤氏に分析してもらうシリーズ。第2回は同氏と、今年10月に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が設立した、Japan Digital Design代表の上原氏との対談。資本金30億円のスタートアップが求めるエンジニアとは──。

※下記はTech通信Vol.07から抜粋し、記事は取材時のものです。

ヤフーの上級エンジニアをCTOに招へい

―今年10月にJapan Digital Designが発足しました。新会社のめざすものを教えてください。

上原 新しい金融体験を提供し、人々の暮らしをよくすることです。「決済」「融資」「投資」といったバンキング機能を切り出し、異業種と連携して新事業の創出をめざします。

 当社の母体であるMUFGのイノベーション・ラボでは、金融業のわく組みを超えて多岐にわたる実験をしてきました。そういった試行錯誤のなかで自分たちの強みを見つめ直し、原点に回帰したといえます。

IoT時代の新しい体験を提供

―新会社がめざす❝新しい金融体験❞とは、どのようなものですか。

上原 一例として「IoT時代の課金システム」があげられます。これからはモノを買うのではなく、体験をシェアする時代。自動車メーカーは快適な移動体験を、家電メーカーやハウスメーカーは心地よい住空間を提供する。

 たとえば、家にそなえつけられたエアコンをサブスクリプションで使用し、時間・温度・空間容積などを単位に課金するかもしれません。でも現在の決済システムでは「毎秒0.01円」なんて単位には対応できない。そんなときに必要な機能を当社が提供。また、そんな課金体系を提唱することでインスピレーションを得た他のスタートアップが革新的なサービスを提案する可能性もあります。

―家電メーカーや通信事業者など、複数のパートナーと連携するわけですね。

上原 はい。ただ、グループ内で実現可能な構想もあります。それは「審査判断のAI化」。近年は融資業務も合理化され、客観的な基準にもとづいて審査されるようになりました。その結果として、生き残れそうな中小企業にも見かけの数字だけで厳しくしていたかもしれません。

 そこで人工知能の出番です。これまでの入出金実績や給与支払いの状況、業種特性等とデフォルト率の相関性など、さまざまなビッグデータをAIで解析すれば、例え、長期の財務安定性がないベンチャーや中小企業でも短期的な与信判断はできるでしょう。そうやって運転資金をつないでいるうちに、業績が回復・向上するかもしれません。これは銀行業の延長に見えますが、きめ細かくネット等で展開できれば、社会変革につながります。

30名超のエンジニアを新規採用

―新会社の人員体制を教えてください。

上原 提携先の地銀32行から受け入れるトレーニーを含めると、約80名の組織です。 これから30~40名のエンジニアを増員し、開発体制を整える計画です。

―スタートアップの立ち上げをサポートするとき、どんな観点から人材を選んでいますか。

近藤 幹部人材の場合、❝先発完投型❞かどうかを見極めています。すなわち、新規事業の立ち上げから最後まで仕切れるタイプ。いざというときは腕まくりして、自らコーディングするくらいの気概と能力を求めています。修羅場を乗り越えた成功体験があれば、なおいいですね。

 NGなのは、勝ち馬に乗ろうとする人です。「MUFG」というブランドや豊富な事業資金、優秀なメンバーたちに甘えるような姿勢ではいけません。

 本件のように巨大グループがイノベーションを起こそうとするときは、企業側にも着目します。なぜなら、転職者は人生をかけているのに、大企業は簡単に撤退できるから。組織のトップが腹をすえて事業にコミットしていなければ、人材を無責任に送れません。その点、今回はトップが上原さん。安心してスカウトできました。

スタートアップは熱意と集中力が必要

―「スタートアップで活躍できるエンジニア」と「大手企業で活躍できるエンジニア」の違いはなんでしょう。

上原 スタートアップの場合、人や組織間の調整が不慣れでもかまいません。正解のない仕事に向かって一心不乱に打ちこむことの方が重要です。一方、大企業ではチームプレーが重要になります。また、顧客の期待値も高く失敗が許容されないので、なにかをイチからつくりあげ安定稼働させた経験が必要です。新会社は、前者の粘り強いエンジニアの方々と一緒に働くためにつくりました。後者の苦労はマネジメントがすべてフォローし、スタートアップの柔軟性と大企業のレバレッジの両方を兼ねそなえたいと思っています。

近藤 大企業の既存事業には、とがった才能より大きな欠点のない人材が適任でしょう。でも新規事業の場合、スタートアップで要求されるレベルの自走力と専門性が必要。少し型破りな人が求められます。そういうエンジニアには、ヘッドハンティングの声がかかるでしょうね。

―若手エンジニアにメッセージをお願いします。

近藤 めざす将来像を明確にして、目標に向かってアプローチしてください。イノベーションを起こしたいなら、事業開発に思いをはせてスキルを磨くこと。技術を深めるにしろ、広げるにしろ、「自分の価値を発揮するぞ!」という気持ちで取り組むのが大切です。

上原 これからはエンジニアの時代。ハードの制約がなくなりソフトウェアの上で「サイエンス」と「アート」を融合させていくことがカギになります。コーディングやデザインなどでこの融合を表現し、新たなユーザー体験を創造してほしい。そんなエンジニアたちが成長・循環するエコシステムをつくりたいですね。

  • Facebookでシェアする
  • Twitterでつぶやく
  • Google+でシェアする
  • POCKET
  • LINEで送る

Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志(うえはら たかし)プロフィール

1995年に東京工業大学工学部を卒業後、株式会社三和銀行(現:株式会社三菱東京UFJ 銀行)に入行。事業調査部、企画部、法人企画部を経て、2008年に日本電子債権機構株式会社を設立。留学を経て、産業デザインオフィスを旗揚げ。2016年、イノベーション・ラボの所長に就任。2017年、同ラボを母体としたJapan Digital Design 株式会社を設立し、代表取締役CEOに就任。

兆株式会社 代表取締役 近藤 保(こんどう たもつ)プロフィール

大手都市銀行でキャリアをスタートし、2000年に経営層に特化したヘッドハンターに転身。日本におけるエグゼクティブサーチの黎明期から現在までに、上場企業経営者案件を20件弱、役員クラスでは100件以上の紹介実績をもつ、日本を代表するトップヘッドハンターのひとりである。名古屋工業大学大学院生産システム工学修士。

企業情報

Japan Digital Design株式会社

設立 2017年10月
資本金 30億円
事業内容 銀行業高度化などに資する
①調査・研究・技術開発
②システム開発・販売・運用
③コンサルティング・人材育成
URL https://www.mufg-lab.com/

兆株式会社

設立 2011年11月
事業内容 エグゼクティブサーチ、リーダーシップコンサルティング
URL http://kizashi-group.com/

こんな記事も読まれています

記事を全て見る

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

Tech通信

Tech通信

Tech通信は活躍しているエンジニアの職場を取材紹介する、エンジニアのキャリアアップ情報誌です。

定価:1,066円(税込)

Tech通信をフォローして最新情報をチェック

  • Twitter
  • RSS
pagetop