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INTERVIEWインタビュー
Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志<br />兆株式会社 代表取締役 近藤 保

アートとサイエンスを融合し、革新的な❝体験❞を生み出せ

Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志
兆株式会社 代表取締役 近藤 保

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トップクラスのエンジニアの条件はなにか。エンジニアのキャリアに精通する兆(きざし)代表の近藤氏に分析してもらうシリーズ。第2回は同氏と、今年10月に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が設立した、Japan Digital Design代表の上原氏との対談。資本金30億円のスタートアップが求めるエンジニアとは─。

※下記はTech通信Vol.07から抜粋し、記事は取材時のものです。

アートとサイエンスを融合し、革新的な❝体験❞を生み出せ

―2017年10月、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)の新会社として、Japan Digital Designが発足した。同グループでシリコンバレーのスタートアップとの協働プロジェクトを手がけた経験もある上原氏が代表を務め、資本金は国内のスタートアップとしては異例の30億円に達する。新会社のめざすものはなんなのか。

上原 新しい金融体験を提供し、人々の暮らしをよくすることです。「決済」「融資」「投資」といったバンキング機能を切り出し、異業種と連携して新事業の創出をめざします。当社の母体であるMUFGのイノベーション・ラボでは、金融業のわく組みを超えて多岐にわたる実験をしてきました。そういった試行錯誤のなかで自分たちの強みを見つめ直し、原点に回帰したといえます。

 新しい金融体験の一例として「IoT時代の課金システム」があげられます。これからはモノを買うのではなく、体験をシェアする時代。自動車メーカーは快適な移動体験を、家電メーカーやハウスメーカーは心地よい住空間を提供する。

 たとえば、家にそなえつけられたエアコンをサブスクリプションで使用し、時間・温度・空間容積などを単位に課金するかもしれません。でも現在の決済システムでは「毎秒0.01円」なんて単位には対応できない。そんなときに必要な機能を当社が提供。また、そんな課金体系を提唱することでインスピレーションを得たほかのスタートアップが革新的なサービスを提案する可能性もあります。
 
  そして、グループ内で実現可能な構想もあります。それは「審査判断のAI化」。近年は融資業務も合理化され、客観的な基準にもとづいて審査されるようになりました。その結果として、生き残れそうな中小企業にも見かけの数字だけで厳しくしていたかもしれません。
  
 そこで人工知能の出番です。これまでの入出金実績や給与支払いの状況、業種特性等とデフォルト率の相関性など、さまざまなビッグデータをAIで解析すれば、たとえ、長期の財務安定性がないベンチャーや中小企業でも短期的な与信判断はできるでしょう。そうやって運転資金をつないでいるうちに、業績が回復・向上するかもしれません。これは銀行業の延長に見えますが、きめ細かくネット等で展開できれば、社会変革につながります。

―新会社の提携先である地方銀行32行から受け入れるトレーニーを含めると、約80名の組織として発足。そのうえさらに、30~40名のエンジニアを増員して、開発体制を整える計画だという。どんなエンジニアが活躍できるのだろう。

上原 スタートアップの場合、人や組織間の調整が不慣れでもかまいません。正解のない仕事に向かって一心不乱に打ちこむことの方が重要です。一方、大企業ではチームプレーが重要になります。また、顧客の期待値も高く失敗が許容されないので、なにかをイチからつくりあげ安定稼働させた経験が必要です。新会社は、前者の粘り強いエンジニアの方々と一緒に働くためにつくりました。後者の苦労はマネジメントがすべてフォローし、スタートアップの柔軟性と大企業のレバレッジの両方を兼ねそなえたいと思っています。

―のちにMUFGへと合流する金融機関に入行して以来、おもに調査や企画畑を歩んできた上原氏だが、もともとは工学部出身。最後に若手エンジニアにエールを送ってもらった。

上原 これからはエンジニアの時代。ハードの制約がなくなりソフトウェアの上で「サイエンス」と「アート」を融合させていくことがカギになります。コーディングやデザインなどでこの融合を表現し、新たなユーザー体験を創造してほしい。そんなエンジニアたちが成長・循環するエコシステムをつくりたいですね。

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兆株式会社 代表取締役 近藤 保(こんどう たもつ)プロフィールプロフィール

大手都市銀行でキャリアをスタートし、2000年に経営層に特化したヘッドハンターに転身。日本におけるエグゼクティブサーチの黎明期から現在までに、上場企業経営者案件を20件弱、役員クラスでは100件以上の紹介実績をもつ、日本を代表するトップヘッドハンターのひとりである。名古屋工業大学大学院生産システム工学修士。

Japan Digital Design株式会社 代表取締役 CEO 上原 高志(うえはら たかし)プロフィール

1995年に東京工業大学工学部を卒業後、株式会社三和銀行(現:株式会社三菱東京UFJ 銀行)に入行。事業調査部、企画部、法人企画部を経て、2008年に日本電子債権機構株式会社を設立。留学を経て、産業デザインオフィスを旗揚げ。2016年、イノベーション・ラボの所長に就任。2017年、同ラボを母体としたJapan Digital Design 株式会社を設立し、代表取締役CEOに就任。

企業情報

Japan Digital Design株式会社

設立 2017年10月
資本金 30億円
事業内容 銀行業高度化などに資する
①調査・研究・技術開発
②システム開発・販売・運用
③コンサルティング・人材育成
URL https://www.japan-d2.com/

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