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INTERVIEWインタビュー
株式会社ミクシィ 執行役員 CTO Tatsuma Murase

利用者4,900万人のキラータイトルの先に描く成長ビジョンとは

「仕事にオーナーシップをもてること」優れたエンジニアに共通した資質です

株式会社ミクシィ 執行役員 CTO Tatsuma Murase

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利用者数4 , 900万人を超えて、いまも成長を続ける主力タイトル『モンスターストライク』(以下、『モンスト』)や、社名ともなっているSNS『mixi』を展開するミクシィは、ここにきて、自社の事業ドメインを「コミュニケーションサービス」と再定義し、新たな成長ステージに突入している。新たな成長ビジョンとはどのようなものか。また、いかなるエンジニア人材がその成長をけん引していくのか。技術部門を統括するCTOのMurase氏に聞いた。

※下記はTech通信Vol.8(2019年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

決断経験の積み重ねがエンジニアを育てる

―『モンスト』の開発責任者から、新たにCTOへと就任されました。いま、Muraseさんが力を入れていることはなんでしょう。

 社内全体でのナレッジの共有に、もっとも力を入れていますね。当社ではいま、主力タイトルである『モンスト』を中心としたデジタルエンターテインメント領域のほか、ライブエクスペリエンス領域やメディア領域など、掲げる5つの展開事業領域それぞれで新事業が次々と生まれています。いずれもコミュニケーションの「場」「機会」をつくることをコンセプトに据えており、組織も大きくなり、かつ専門性も高まっている。そんな組織で起こりがちなのが、上位の横断組織にいるトップが現場のスピーディな動きを止める「足かせ」となってしまうこと。

 そこで求められるのは、現場が下せる判断は現場にまかせ、それを促進する環境を整えること。社内ナレッジの共有は、その重要な施策のひとつ。エンジニア同士が「こういう仕組みがあるから、あそこに行けば、こんなアーキテクチャの相談ができるよ」といったクチコミを社内で自在に得られる状態をつくっていきたいのです。

―権限を徹底的に現場へ委譲する。それが急速な成長を支えているのですね。

 ええ。現場にまかせる権限が大きいのは、当社の文化であり、魅力だと思っています。ただし、決断というのは、現場にとっては負担になることもある。ですから、私がこれからの時代を生きるエンジニアにとって重要なのは、「決断経験をいかに重ねるか」だと考えています。いろいろな選択肢のなかから、スピード感やコストなどあらゆる条件を踏まえ、たとえばアーキテクチャはどうするか、言語はRubyか、Goかなど、技術選定ひとつでも「自分が決断したから成功した、失敗した」という経験を重ねる。それこそがエンジニアにとっての成長につながります。

―与えられた条件で手を動かすだけのエンジニアではダメだと。

 そうです。エンジニアにも、チームを築き、技術を通じてひとつの事業を盛り上げていこうとするオーナーシップの発揮が求められるんです。「なぜその手法をとるのか」「なぜその技術を選択したのか」を明確に説明できなければ、仲間からの信頼を得、エンジニアチームを率いることは難しい。実際、当社にはMCC(mixi career challenge)という社内制度を通じて「異動の自由」を保証していますが、自分の言葉で語れるマネージャーが率いるチームは人気があり、成績もいい。自律的に決断でき、それを促進させる環境があれば、エンジニアは育ち、どんどん新しい事業が生み出されていくはずです。

つくりたいものがつくれる恵まれた時代

―今後のビジョンを聞かせてください。

 『モンスト』については、これからもどんどん攻めの進化をめざします。「ユーザーサプライズファースト」の理念を体現し、従来の技術にくわえ、AIやVRをはじめあらゆる最新技術を駆使して「どうすれば驚きを与えられるか」を技術的な視点から追求します。冒頭に指摘した「場づくり」の視点では、「eスポーツ」への展開も可能性の大きな分野ですね。プレーヤーはもとより、現場の観衆、ネット上のユーザーをいかに巻き込むか。ネットとリアル、それぞれに違う要求を技術でどう実現し、どのように熱狂を生み出していくか。一貫して「場づくり」をしてきた当社だからできる技術的な提案を模索しています。

―最後に、エンジニアをめざす学生にメッセージをお願いします。

 ソフトウェア・エンジニアにとっていまは、つくりたいものが自由につくれる恵まれた時代です。折しも、世の中ではAIやブロックチェーン、VRやARなど多くの最新技術が台頭し、解決しなければいけない問題が山積している。エンジニアが活躍できる場は有り余るほどあります。楽しいと思えるものを早くみつけ、「広く深く」好奇心を発揮してください。

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Tatsuma Murase(むらせ たつま)プロフィール

1985年、神奈川県生まれ。高校卒業後、ゲームの専門学校に半年在籍するも「早く働きたい」という想いから、2005年に株式会社イー・マーキュリー(現:株式会社ミクシィ)に入社。SNS『mixi』の開発に携わる。2009年に1度退職し、ゲーム会社の役員や京都のゲーム会社でエンジニアなどを経験。2013年に株式会社ミクシィに復帰し、別部署を経て『モンスターストライク』の開発部署に異動、XFLAG開発本部本部長としてXFLAGのエンジニア全体を統括した後、現在は執行役員 CTOを務める。

企業情報

設立 1999年6月
資本金 96億9,800万円(2018年3月末現在)
売上高 1 , 890億9,400万円(2018年3月期)
従業員数 776名(連結・正社員のみ)(2018年3月末現在)
事業内容 ソーシャル・ネットワーキング サービス『mixi』、ひっぱりハンティングRPG『モンスターストライク』など
URL https://mixi.co.jp/

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